自筆証書遺言の検認・・・

先日、保佐人をしておりました方がお亡くなりになりました。

享年95歳、亡くなる前まで冗談を口にするのが好きな方で、生い立ちからの、いろいろなお話を聞かせていただきました。

胸が締め付けられます。

          

その方には相続人がおられず、生前、自身の残った財産の処分を考えておられ、自筆証書遺言を作成しておられました。

その作成について当方が相談を受けていて、作成に至っていたわけです。

遺言執行者の指定も受けていました。

遺言書の保管も委託されて、当事務所の金庫にお預かりしていました。

           

そして、ご逝去に伴う葬儀など一連の事務や諸手続きを終えて、ひと段落ついたところで、自筆証書遺言の検認を申し立てました。

       

裁判所のホームページに遺言書の検認に関する案内は 以下のとおりです。

1. 概要

 遺言書(公正証書による遺言を除く。)の保管者又はこれを発見した相続人は,遺言者の死亡を知った後,遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出して,その「検認」を請求しなければなりません。また,封印のある遺言書は,家庭裁判所で相続人等の立会いの上開封しなければならないことになっています。
 検認とは,相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに,遺言書の形状,加除訂正の状態,日付,署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。

2. 申立人

  • 遺言書の保管者
  • 遺言書を発見した相続人

3. 申立先

遺言者の最後の住所地の家庭裁判所
管轄裁判所を調べたい方はこちら

4. 申立てに必要な費用

  • 遺言書(封書の場合は封書)1通につき収入印紙800円分
  • 連絡用の郵便切手(申立てされる家庭裁判所へ確認してください。なお,各裁判所のウェブサイトの「裁判手続を利用する方へ」中に掲載されている場合もあります。)

5. 申立てに必要な書類

(1) 申立書(6の書式及び記載例をご利用ください。)

(2) 標準的な添付書類

※ 同じ書類は1通で足ります。

※ もし,申立前に入手が不可能な戸籍等がある場合は,その戸籍等は,申立後に追加提出することでも差し支えありません。

※ 戸籍等の謄本は,戸籍等の全部事項証明書という名称で呼ばれる場合があります。

※ 審理のために必要な場合は,追加書類の提出をお願いすることがあります。

【共通】

1. 遺言者の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

2. 相続人全員の戸籍謄本

3. 遺言者の子(及びその代襲者)で死亡している方がいらっしゃる場合,その子(及びその代襲者)の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

【相続人が遺言者の(配偶者と)父母・祖父母等(直系尊属)(第二順位相続人)の場合】

4. 遺言者の直系尊属(相続人と同じ代及び下の代の直系尊属に限る(例:相続人が祖母の場合,父母と祖父))で死亡している方がいらっしゃる場合,その直系尊属の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

【相続人が不存在の場合,遺言者の配偶者のみの場合,又は遺言者の(配偶者と)の兄弟姉妹及びその代襲者(おいめい)(第三順位相続人)の場合】

4. 遺言者の父母の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

5. 遺言者の直系尊属の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

6. 遺言者の兄弟姉妹に死亡している方がいらっしゃる場合,その兄弟姉妹の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

7. 代襲者としてのおいめいに死亡している方がいらっしゃる場合,そのおい又はめいの死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

 


         

添付書類として提出した戸籍謄本などは、この後の遺言執行のため還付請求しておきます。

しばらくすると管轄家庭裁判所より、検認期日の調整の連絡があり、期日が定められました。

呼出状を受領し、いざ、期日に出向きます。 ・・・続きは次回に!