相続登記:その4 ~先が見えてきた~
さて、法定相続人に遺産分割証明書を郵送する際、その郵送方法はどの方法を取るか? が悩みどころ。
①普通郵便か、②書留郵便か。
今回の書類は確実に受け取ってもらわなければ意味がありません。
であるならば、当然に取るべき方法は②になるでしょう。
ただ、今回の事例のように法定相続人が多数存在して、通数が多くなる分費用が膨らみます。
最終的に報酬と併せて実費を請求することになりますが、実費が多くなるのは少々気が引けます。
というわけで、今回は①を選択しました。
最初のお伺い文郵送の際、法定相続人の皆様に受け取っていただいていたことが明らかであることから。
郵便事故のリスクは覚悟のうえで。
また、前回同様に返送期限を設定しました。少しタイトではありますが、20日先の切りのいい日としました。
これは、印鑑証明書を取得いただく必要があるため、平日の日数が相当期間必要との判断から。
1週間も経たないうちから、1通・・2通・・・と、届き出しました。順調です。
早速、開封し、返送書類を確認します。 署名捺印漏れはないか、印鑑証明書が同封されているか・・・・。
大丈夫でした。こちらの心配をよそに、皆様、正確に署名捺印されています。
受益相続人以外の法定相続人全員の書類を確認したところで、
受益相続人宅を訪問しました。
” 相続人の方からの相続に関する書類が揃ったこと ”と、今後の手続きを説明し、
遺産分割証明書に署名と実印を、また、相続登記の委任状にも署名捺印を頂きました。
凍結された、被相続人の相続預金の払い戻し手続きに必要な書類にもぬかりなく記載いただき、
これですべての書類が整いました。
「相続登記完了と、凍結口座解約完了まで、約2週間ほどお待ちいただく必要があります。」
「全ての手続きが終わりましたら、返却書類の引渡しの連絡を差し上げます。」
それと、報酬の件も忘れずに言い添え、受益相続人宅を後にしました。
その後、近くのとある金融機関1か所に凍結口座解約手続のために立ち寄りました。
事前に訪問することは伝えてはいたものの、受付対応した担当者の動揺の様が読み取れます。
戸籍に関して即日還付を申し出たところ、「・・・1時間ほど、お時間をいただきたいのですが・・・」
仕方がありません。1時間、時間を潰しましょう!!
戸籍を還付してもらえなければ、明日訪問予定の、別の金融機関の手続きが来週になってしまいますから。
とあるフードコートで、他の金融機関の書類や登記書類の確認をしつつ、1時間後・・・・・
戸籍の還付を受け、帰路につきました。
事務所に帰って、明日の予定を確認します。
残るは、
他の金融機関の凍結口座解約
相続登記
協力いただいた法定相続人の方への謝礼・礼状
受益相続人への完了書類の引渡し
報酬の受領
先が見えてきました。
しかし、粗相があっては今までの苦労が台無しです。
着実に次のステップに進みます。
つづく。