被後見人の居住用不動産処分①

今年4月に就職した、後見事件が結構厄介な案件でした。

あくまで、当職の備忘録として記録しておくことにします。

課題は多く、何から手を付けていくか、思案しながら問題点を整理します。

ルーティンワークと並行して、難題に取り掛かります。

その1つが、居住用不動産の処分です。

今回は、以前かかわった売却と異なり、賃貸借契約の解除です。

ご本人は施設に入所したことで、誰も住まなくなった賃貸マンションの解約、退居にかかる手続き、家財の処分など・・・・。

居住しなくなったとはいえ、以前として賃貸借契約は継続したままで、賃料債務は発生し続けます。本人は財産的に余裕のある状況ではなく、早急に手を付けなければなりません!!

当該マンションは守山市にあります。長浜からの出張になります。

預貯金口座も守山市にある支店です。

そう何度も現地に赴くのは無理で(本音は何度も行きたくはありません)、1日でできる限り、業務をこなしたいものです。

スケジューリングが大事になってきます。二度手間、三度手間は極力避けたいものです。

電話連絡や郵便でのやり取りで片付くものは、ちょっと横に措いておきます。

第1日目:現地調査

関係者と同行し、賃貸物件を確認に行きます。

家財の多さに驚嘆。 さあ どうしようか。

何か月も誰も住んでいない所為か、異様なにおいが蔓延し・・、部屋中の空気が停滞していて重い・・・、黴臭い空気を胸いっぱいに吸い込む羽目に・・・。

マスクは必需品です。すぐさま取り出して装着します。窓を開け放ちます。

幾分、楽になりました。

さてさて、

まずは、全室、居室から洗面所に至るまで、写真に撮って、記録に残します。

事務所に戻ってから、本人と過去同居していた家族の方には、動産放棄の同意を取り付け、動産の処分の段取りから手を付けるとするか・・・。

また、賃貸業者と当該マンションで待合わせをして、今後の解約に向けて相談します。賃借人都合による解除の場合、1ヶ月以前に解除の意思表示(解約通知)を要します。

今後何度か訪れることになるため、部屋の鍵のシリンダーも交換し、新しい鍵を受け取ります。

無駄な賃料の支払いを避けるため、ここでもスケジューリングが大事になってきます。

次に、数年前に入院した病院へ赴き、会計課担当者から未納となっている入院費等を確認します。

” こんなにも溜まっているんかい!! ″  頭が痛くなってきました。

次々に難題が湧出し、気分が落ち込みます。 

さらに、守山市内に放置された自家用車を確認するために移動します。どうも2年程前から、県所有の駐車場に放置されているようで・・・。

ありました! 県所有の駐車場に放置されていました。県の駐車場管理者に連絡を取り、担当職員に同行をお願いして確認します。

見る限り、動きそうにはありません。鍵もありません。これまた、写真に撮っておきます。

廃車の手続きをとることにしよう!!

その他守山市職員等の関係者や支援者との打合せを終え、長浜に戻ることにします。

金銭的に逼迫した状況にある中、これだけの費用を捻出できるのか、不透明です。悩みが絶えません。